●東京大学男子ラクロス部
東京大学男子ラクロス部 2000年度主将 松山 達
 本当に自分たちがやっていることは、「最も合理的に勝利へ近づくこと」なのか?ただ技術や戦術を高めるだけで、ほかのチームに対し圧倒的な差をつけることができるのか?「心」や「体(身体能カ)」の向上に、今まで「技」の向上のみに費やしてきた時間やエネルギーの内の何割かを割くほうが、より賢く強くなれるのではないか?そんな疑問を抱き続けてきた。エミネクロスと、辻先生の話を耳にしたのはそんな折だった。
 初めて辻先生の話を聞き、この人にチームのサポート役をお願いしようと思った本当の決め手は、(ほかの人は違うと言うかもしれないが、)実は、その『情熱」。
 スポーツや、メンタリティについての正しい知識や、方法論を期待し、サポートをお願いしたのだが、気がついてみると、本当に僕達がこの人から得ていた一番のものは、実はいたってシンプルな、『惰熟』であり『エネルギー』だったのではないかと思う。
 もちろん、チームが先生から学んだことはそれだけにとどまらない。それは、ごく簡単に言ってしまえば、『勝つための、正しい心の持ち方』。球技でいうならば、「ボールを持ったらゴールを見る」的な、心の面でのファンダメンタルだった。
 それまでなんとなくしか正しいメンタリティを知らなかった僕らの頭に、辻先生の話は一発で浸透した。『今に生きる』「変化を見る」「波を感じる」。チームとして、みんなに共通の、ひとつの指針を持つことで、僕達のチームの一人一人のベクトルが、少しずつだが、確実に、ひとつの方向を向き始めている。
 2000年東大ラクロス部は、関東大学ラクロスリーグ戦準決勝で、常勝慶応大学に敗れた。しかし、協会関係者の選ぶ``Prided Lacrosse''賞を受賞。この賞は、スポーツマンシップあふれるチームに贈られる、名誉ある賞である
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